My News Japanの記事について

27才1,200万円! 国民の働く意欲削ぐ講談社の異常賃金
livedoorのニュースをクリックしたら、My News Japanというサイトに飛んだ。残念ながらボクは知らなかったんだけど、有名なのかしら? 一般の方が記者をしているということでOhmyNewsとかぶる気がするんだけど、オーマイニュースジャパンは日本でまだ準備段階なので、比較はできないけれど。My News Japanは、2004年からやっているようで、結構長いことがんばっているのだなぁ。

わき道にそれたけれど、上記リンクの記事を見て、すごい違和感を感じた。
講談社の「FLaU」という女性誌で働く女性社員の年収が1200万だということが、問題だということなのである。

トヨタソニーの40代上級管理職クラスの年収を20代のペーペー社員に一律で支払う大手出版社。その原資を、ライターや消費者から搾取していることも問題だが、真面目に働こうと考える国民の間にモラルハザードをおこす大問題だ。格差が議論される昨今、この規制業種における下請業者との2層構造の甚大な格差問題は、議論もされていない。

◇規制が生み出す業界間の理不尽な格差
 問題の第一は、これが国の規制によって支えられている点にある。再販規制があるために、書店は定価販売を義務付けられ、バカ高い価格で売ることが許されている。たとえば内閣府の内外価格差調査によると、東京の雑誌価格は、再販規制がないニューヨークの1.85倍だった(調査は2001年、その後は調査自体がリストラされ行われなくなった)。

この記者は、この女性社員の高給は、本の再販制度によって業界が守られているからだということを言っているようなのだけれど、はたしてそうだろうか?この記事では、再販制度があるために、価格競争が無いから、雑誌は「左うちわ」だと言っているのだけれど、再販制度が無くなって、価格が自由に決められるようになると、価格競争に巻き込まれるのは、出版社ではなく書店のほうだろう。この記者はマーケットというものを、まったく理解していないものと思われる。(たしか売れない書籍は、書店から返品できるはずだと思う。)
現在雑誌は、どんどん淘汰されているものと思う。インターネットをはじめ、情報収集が多様化している現在、一時期のように、雑誌は出せば売れるという状況には無いはずである。そんな状況で、勝ち残った雑誌、売れている雑誌の部署に高い賃金を払うという、「分配」が行われている講談社に、ボクはとてもいい会社なんだなと逆に感じている。

モラルハザードが起きる
 この状態を放置すると、どうなるか。確実にモラルハザードが起きるだろう。世界に通用する仕事をしているプロを目指すより、国内で規制に守られた中間業者を目指したほうが2倍儲かる、という理不尽がまかり通っているのだ。普通の人は、頑張る気力が失せる。

この記者の言う「国内で規制に守られた中間業者」を目指せばいいではないか。選択の自由はあるはずだ。そうやって、目指す人が多ければ、その業界は、さらなる発展をするはずである。学生だってバカじゃない。どの業界(会社)が給料が高いかくらいは知っている。給料が高い業界は競争率が高い。入りたくても、簡単に入れないだろう。なぜそこの視点を無視する。これでは、IT業界を「遊んで金を儲けている」と言っていた、大マスコミと同じである。

この記事を見る限り、My News Japanは、大変レベルが低い記者を使っていると判断せざるを得ない。それとも、こういう記事を書くことで、儲かってる会社なのか。(儲かってるかどうかは知らないけれど)